優れたリーダーは、自分が周囲からどのように見られているのか自分が組織のなかでどのような役割を果たしているのか、客観的に分析することができます。
つまり正しい自己認識を持っているため、自分に何が足りないのかよく理解しています。
一方、パフォーマンスが悪いリーダーは、自己認識が低いため周囲から自分がどう観られているのか、自分に何が足りないのか理解することができません。
部下との接し方も、接しやすい部下や話やすい部下とだけコミュニケーションを図り、自分と相性が合わない部下とはコミュニケーションを避けてしまいます。 また、自身のマネジメント方法や部下の育成方法に固執するあまり、誰に対しても、自分のやり方(仕事の進め方)を押し進めてしまいます。
上記のようなコミニケーションやマネジメントをしていると、やはりチームとして上手く機能せず、期待された成果を出すことが不可能です。
優れたリーダーになるためには、積極的に自己認識を高めなければなりません。
米国の心理学者ターシャ・ユーリックによると、自己認識は2つの側面があり、内的自己認識と外的自己認識が存在すると示しています。
内面的自己認識とは、価値観、情熱、願望、環境への適合、反応(思考、感情、態度、強み、弱みなど)、他者への影響力について、自分の内面を理解する能力です。
外的自己認識とは、他者が自分をどのように観ているのか理解する能力です。
リーダーの自己認識と、リーダーに対する部下の認識が近いほど両者の関係は良好で、部下はリーダーに満足を感じ、リーダーを有能視する傾向があると言われています。
自分だけで、内面を観ることは限界があり、例えば、以下のような方法を利用して自己認識を高めることができます。
① 適性検査
② 360度多面評価
③ 部下からのフィードバック
④ メンターやコーチからのカウンセリング
自己認識を高めることにより、自分の強みや弱み、内なる価値観に気づくことで自信をもつことができ、積極的に自己開示ができるようになります。
自己開示ができるようになると、メンバーからの共感が得られ、チームメンバーも自分を開示するようになり、より親密な人間関係を築くことができるようになります。
リーダーと同じタイプの人しかいないチームは成績が頭打ちになるという研究結果があります。
人はどうしても、価値観や考え方、性格など自分との類似性が高いほど、親密感が芽生えるものです。例えば、外向的で刺激的なことが好きな人は、同じく刺激を求める人と繋がりやすくなります。
しかし、優れたリーダーは自分と正反対の人や自分には持っていない資質を持つ人を積極的に登用しています。
また、部下の性格や資質により、接し方、育成のしかた、目標の持たせ方など、その人の持つ潜在能力をうまく発揮することができます。
仕事の進め方も、都度詳細な指示を与えた方が良いのか、あるいは、ある程度裁量を与えて自ら判断して進めていく方が良いのか、相手の特性を踏まえて決めた方が上手く行きます。
リーダーとして経験が豊富で、人を見抜く能力があれば、部下の特性を早い段階で把握し、チームのマネジメントに活かすことができます。
一方、リーダーとしての経験が浅く、人を見抜く能力が低いリーダーは、積極的に適性検査を活用して、部下の特性を把握することをおすすめします。
INOBERの全てが詰まった紹介資料を提供しています。右フォームより必要事項を入力いただき、ダウンロードしてください。